Japanese
English
症例報告
尋常性狼瘡の1例—下肢と背部に皮疹を認め,リンパ節結核を伴った1例
A case of lupus vulgaris
木花 いづみ
1
,
寺木 祐一
1
,
宮本 秀明
2
,
斎藤 すみ
3
,
大井田 美保
3
,
中野 政男
4
Izumi KONOHANA
1
,
Yuichi TERAKI
1
,
Hideaki MIYAMOTO
2
,
Sumi SAITO
3
,
Miho OIDA
3
,
Masao NAKANO
4
1平塚市民病院皮膚科
2平塚共済病院皮膚科
3横浜市立大学医学部皮膚科学教室
4湘南皮膚科
1Division of Dermatology, Hiratsuka City Hospital
2Division of Dermatology, Hiratsuka Mutual Aid Hospital
3Department of Dermatology, Yokahama City University
4Shonan Clinic of Dermatology
キーワード:
尋常性狼瘡
,
リンパ節結核
Keyword:
尋常性狼瘡
,
リンパ節結核
pp.493-496
発行日 1994年5月1日
Published Date 1994/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901228
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78歳,女.10歳代に発症した左膝蓋部の尋常性狼瘡.胡桃大の皮疹が2年前より急速に拡大してきた.初診時,左膝蓋部を中心に径30cm大,中心部に易出血性の肉芽腫様局面を有する境界明瞭な赤褐色浸潤性局面を認めた.組織学的にはラングハンス型巨細胞を伴う類上皮細胞性肉芽腫であったが,生検時の結核菌培養で2回とも陰性であった.そのため抗結核剤を使用しない治療を行っていたところ背部に黄褐色局面を生じ,左鼠径リンパ節を触れるようになった.その後繰り返し生検,培養を行った結果,ヒト型結核菌が分離,同定され,INH,RFPの内服を開始したところ瘢痕治癒の傾向にある.最近6年間の本邦報告例24例について簡単にまとめ,若干の考察を加えた.
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