Japanese
English
原著
Prostaglandin E1軟膏が難治性皮膚潰瘍の局所血流量に及ぼす効果
Effect of topical application of prostaglandin E1 ointment on the local blood flow in chronic skin ulcers
森崎 清一郎
1
,
岡本 英理子
1
,
喜多野 征夫
1
Seiichiro MORISAKI
1
,
Eriko OKAMOTO
1
,
Yukio KITANO
1
1兵庫医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Hyogo College of Medicine
キーワード:
難治性皮膚潰瘍
,
褥瘡
,
レーザードップラー法
,
prostaglandin E1(PGE1)軟膏
Keyword:
難治性皮膚潰瘍
,
褥瘡
,
レーザードップラー法
,
prostaglandin E1(PGE1)軟膏
pp.457-460
発行日 1994年5月1日
Published Date 1994/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901219
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Prostaglandin E1軟膏の外用が難治性皮膚潰瘍部内の局所血流量に及ぼす影響について検討した.血流量の測定はレーザードップラー血流計を用い,褥瘡を有する4症例の7病巣を対象とした.また,潰瘍周囲の皮膚血流量に対する影響についても同様に検討した.この結果.潰瘍部内の血流量は本剤の塗布により7病巣中の6病巣に増加が認められた。ただし,1病巣は塗布後測定値がまったく安定せず測定不能であった.6病巣の平均測定値は塗布前が11.0±4.89ml/min/100gであったのに対し,塗布後14.6±6.80ml/min/100gと,有意に増加した.潰瘍周囲の皮膚血流量は7病巣中の3病巣に増加が認められ,3病巣で不変,1病巣では軽度の減少が認められた.7病巣の平均測定値は塗布前が8.9±2.84ml/min/100gであったのに対し,塗布後11.9±6.54ml/min/100gとなったが,有意な増加ではなかった.以上,本剤の治療効果の一因子として潰瘍部内の血流増加作用の関与が示された.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.