Japanese
English
症例報告
コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウムによる薬疹の2例
Tow Cases of Drug Eruption due to Methylprednisolone Sodium Succinate
新井 雅明
1
,
石田 卓
1
,
新村 眞人
1
Masaaki ARAI
1
,
Takashi ISHIDA
1
,
Michihito NIIMURA
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine
キーワード:
コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム
,
薬疹
Keyword:
コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム
,
薬疹
pp.1195-1198
発行日 1993年12月1日
Published Date 1993/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901072
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コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム(ソル・メドロール®)によるまれな薬疹の2例を報告した.症例1は41歳の女性で顔面神経麻痺のためソル・メドロール®を点滴投与開始(240mg/日より漸減)11日後に,顔面,頸部,胸部を中心に爪甲大の紅斑を生じた.症例2は56歳の男性で突発性難聴のためソル・メドロール®を点滴投与開始(1000mg/日より漸減)8日後に全身に爪甲大の紅斑を生じた.2例ともソル・メドロール®の点滴による再投与試験で紅斑が再現された.症例2は,6位のメチル基がないプレドニゾロンや,21位のコハク酸エステルがないメチルプレドニゾロン,またコハク酸エステルをもつ他のステロイドでは再投与試験陰性であり,ステロイド骨格構造やコハク酸エステル部分といった部分的な構造ではなく,コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウムの全体的構造がその抗原性と関連していると考えられた.
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