Japanese
English
症例報告
好酸球性海綿状態が見られた播種状表在性汗孔角化症
A Case of Disseminated Superficial (Actinic) Porokeratosis Accompanied by Eosinophilic Spongiosis
池谷 敏彦
1
,
新田 悠紀子
1
,
原 一夫
2
,
水野 勝行
3
,
玉田 康彦
4
Toshihiko IKEYA
1
,
Yukiko NITTA
1
,
Kazuo HARA
2
,
Katsuyuki MIZUNO
3
,
Yasuhiko TAMADA
4
1愛知医科大学皮膚科学教室
2愛知医科大学第1病理学教室
3愛知医科大学第3内科学教室
4玉田皮膚科
1Department of Dermatology, Aichi Medical University
2Department of 1st Pathology, Aichi Medical University
3Department of 3rd Internal Medicine, Aichi Medical University
4Tamada Dermatological Clinic
キーワード:
播種状表在性光線汗孔角化症
,
好酸球性海綿状態
Keyword:
播種状表在性光線汗孔角化症
,
好酸球性海綿状態
pp.1043-1047
発行日 1992年11月1日
Published Date 1992/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900765
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49歳,男性.初診7年前より左腰部に瘙痒を伴う丘疹が出現,漸次増加し両上肢,体幹,両大腿に直径2〜5mmの淡紅色から赤褐色の孤立性丘疹が播種状に拡大した.大きな丘疹は周辺が堤防状に隆起し,中央はやや萎縮性で色素沈着がみられるものや,細い角化性隆起がとりまいている局面も認められた.発疹出現前に薬剤の内服はしていなかった.病理組織学的に皮疹周辺部に錯角化を伴う栓状角質増殖を認め,播種状表在性汗孔角化症と診断したが,好酸球性海綿状態を伴った苔癬状皮膚炎所見が随所に認められた.免疫組織学的検索にて,表皮内および真皮に浸潤した小円形細胞はMT1,LN3陽性,MB1陰性で活性化されたTリンパ球と考えられた.また表皮の好酸球性海綿状態の周辺ではランゲルハンス細胞が増加していた.
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