Japanese
English
症例報告
特異な経過を取っている皮膚のT細胞性リンパ腫
A Case of T-Cell Lymphoma of the Skin Showing Unusual Clinical Course
中川 俊文
1
,
沼原 利彦
1
,
稲井 優
1
,
高岩 堯
1
Toshifumi NAKAGAWA
1
,
Toshihiko NUMAHARA
1
,
Masaru INAI
1
,
Takashi TAKAIWA
1
1香川医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kagawa Medical School
キーワード:
T細胞性リンパ腫
,
表皮向性
,
再発
Keyword:
T細胞性リンパ腫
,
表皮向性
,
再発
pp.439-443
発行日 1991年5月1日
Published Date 1991/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900377
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菌状息肉症(MF),Sézary症候群(SS)とは異なる皮膚のT細胞性リンパ腫の1例を報告した.患者は43歳の男性で,躯幹・四肢の多発性の結節で発症し,経過中左腋窩リンパ節浸潤も見られたが,UVB照射とIFN—γ腫瘍内局注で完全寛解の状態となった.その後,無治療で経過を観察していたところ,22カ月後と48カ月後に単発性皮疹のみの再発を見た.それらも全摘後は良好に経過し,発症後約60カ月を経過した現在も完全寛解の状態にある.組織学的には,初発時および2回の再発時の皮疹に共通して著明な表皮向性が認められた.自験例は特異な経過を取っており,MF,SS以外の皮膚のT細胞性リンパ腫は多様である
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