Japanese
English
症例報告
薬剤性急性痘瘡状苔癬状粃糠疹の1例
Drug-Induced Pityriasis Lichenoides et Varioliformis Acuta
田中 勝
1,2
,
渡辺 匡子
1
,
山崎 雄一郎
1
,
籏野 倫
1
Masaru TANAKA
1,2
,
Kyoko WATANABE
1
,
Yuichiro YAMASAKI
1
,
Hitoshi HATANO
1
1国立東京第二病院皮膚科
2慶應義塾大学病院皮膚科
1Division of Dermatology, The Second Tokyo National Hospital
キーワード:
急性痘瘡状苔癬状粃糠疹
,
薬疹
,
漢方薬
Keyword:
急性痘瘡状苔癬状粃糠疹
,
薬疹
,
漢方薬
pp.307-310
発行日 1990年4月1日
Published Date 1990/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412900060
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漢方薬である加味逍遙散によると考えられた68歳男性の急性痘瘡状苔癬状粃糠疹の1例を報告した.通常の急性痘瘡状苔癬状粃糠疹よりも高齢の発症であり,慢性苔癬状粃糠疹様の皮疹は混ぜず,組織学的に不全角化を欠いているものの,その他の特徴は臨床,組織ともによく一致していた.その発症病理において免疫学的な機序による表皮細胞の変性壊死過程の関与が示唆された.同様の症例は,海外において,経口避妊薬で生じた1例がみられるのみである.漢方薬による薬疹の報告例は少ないが,今後その使用頻度が増すにつれて,増加してくるものと考えられる.
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