Japanese
English
症例報告
家族性原発性限局性皮膚アミロイドーシスの親子例
A father-daughter case of familial primary localized cutaneous amyloidosis
関 満里奈
1
,
大草 健弘
1
,
武井 華子
1
,
荻原 麻里
1
,
鈴木 茉莉恵
1
,
伊藤 雄太
1
,
田中 暁生
2
,
中田 土起丈
1
Marina SEKI
1
,
Takehiro OKUSA
1
,
Hanako TAKEI
1
,
Mari OGIHARA
1
,
Marie SUZUKI
1
,
Yuta ITO
1
,
Akio TANAKA
2
,
Tokio NAKADA
1
1昭和大学藤が丘病院皮膚科
2広島大学大学院医系学科研究科皮膚科
1Department of Dermatology, Showa University Fujigaoka Hospital, Yokohama, Japan
2Department of Dermatology, Hiroshima University Graduate School of Biomedical Sciences, Hiroshima, Japan
キーワード:
家族性原発性限局性皮膚アミロイドーシス
,
OSMR遺伝子
,
oncostatin M receptor遺伝子
,
IL31RA遺伝子
,
interleukin 31 receptor A遺伝子
Keyword:
家族性原発性限局性皮膚アミロイドーシス
,
OSMR遺伝子
,
oncostatin M receptor遺伝子
,
IL31RA遺伝子
,
interleukin 31 receptor A遺伝子
pp.821-826
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412207103
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要約 症例1:51歳,男性.20年前より四肢に瘙痒感を伴う皮疹が持続.症例2:22歳,女性,症例1の長女,症例3:18歳,女性,同三女.いずれも中学生時から四肢に瘙痒感を伴う皮疹が出現,近医でステロイドの外用療法等を受けたが改善に乏しかった.3例ともに四肢優位に,褐色から暗紅色調の丘疹が散在性に多発していた.症例1から施行した皮膚生検では,過角化と真皮乳頭層へのDFS染色陽性の無構造物の沈着を認めた.OSMR(oncostatin M receptor)やIL31RA(interleukin 31 receptor A)の遺伝子解析は施行しえなかったが,原発性皮膚限局性アミロイドーシスの家族例と診断した.自験3例のうち,症例1の受診動機は三女に自身と同様の症状が認められたことで,発症後20年以上を経ていたことになる.本症は稀な疾患ではあるが,アミロイド苔癬様の皮疹を認めた患者に対しては念のために家族歴を確認する必要があると考えられた.
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