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増刊号特集 最近のトピックス2022 Clinical Dermatology 2022
4.皮膚疾患治療のポイント
原発性腋窩多汗症に対するソフピロニウム(エクロック®ゲル)の有効性
Efficacy of sofpironium(ECCLOCK® Gel)for primary axillary hyperhidrosis
大嶋 雄一郎
1
Yuichiro OHSHIMA
1
1愛知医科大学皮膚科
1Department of Dermatology, Aichi Medical University School of Medicine, Nagakute, Japan
キーワード:
ソフピロニウム
,
腋窩多汗症
,
抗コリン作用
,
HDSS
,
DLQI
Keyword:
ソフピロニウム
,
腋窩多汗症
,
抗コリン作用
,
HDSS
,
DLQI
pp.127-130
発行日 2022年4月10日
Published Date 2022/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206668
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summary
ソフピロニウムは,抗コリン作用を有する化合物であり,体内で速やかに代謝されて不活性化する化学修飾が施されたアンテドラッグである.ソフピロニウムは第III相の検証試験および長期投与試験で原発性腋窩多汗症に対する有効性と安全性が示された.主要評価項目は外用6週後の時点でHDSS(hyperhidrosis disease severity scale)が1または2で,発汗の総重量がベースラインに対して50%以上減少した患者の割合であり,ソフピロニウム群:53.9%,基剤群:36.4%と有意差を認めた.既存の治療法には課題もあり,より簡便な新しい治療法の開発が待たれていた.日本初の原発性腋窩多汗症用外用剤であるソフピロニウムは両腋窩に1日1回塗布するだけで,腋窩の発汗を抑えることができ,さらには患者のQOL改善にも役立つ薬剤である.腋窩多汗症患者の新しい治療手段になりえると考える.
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