特集 最近よく聞く他科の薬―先生の外来にこの薬を使っている患者さんがきますよ
第13章 皮膚
[皮膚科用剤(多汗症治療薬)]ソフピロニウム(エクロック®),グリコピロニウム(ラピフォート®),オキシブチニン(アポハイド®)
藤本 智子
1
1池袋西口ふくろう皮膚科クリニック
pp.766-770
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika136_766
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▪原発性局所多汗症は,頭部・顔面,手掌,足底,腋窩に温熱や精神的な負荷,またそれらによらず大量の発汗が起こり日常生活に支障をきたす状態を指し,本邦では有病率10.0%(腋窩5.9%,頭部・顔面3.6%,手掌2.9%,足底2.3%)と,決して頻度が低い疾患ではない.
▪近年,腋窩と手掌に保険適用の抗コリン外用薬が登場した.
▪治療のゴールは常に発汗を抑えることではなく,多汗により損なわれる患者のQOLが改善されることにあり,本人の希望により治療介入する.

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