Japanese
English
症例報告
大腿部の巨大な筋肉内腫瘤からサルコイドーシスと診断し心臓病変の早期治療導入が可能であった1例
A case of large nodular muscular sarcoidosis in femoral muscle, resulting in an early intervention in a cardiac sarcoidosis
清水 友理
1
,
瀬尾 昌裕
2
,
大畑 千佳
1
Yuri SHIMIZU
1
,
Masahiro SEO
2
,
Chika OHATA
1
1大阪急性期・総合医療センター皮膚科
2大阪急性期・総合医療センター心臓内科
1Department of Dermatology, Osaka General Medical Center, Osaka, Japan
2Department of Cardiology, Osaka General Medical Center, Osaka, Japan
キーワード:
腫瘤型筋サルコイドーシス
,
大腿
,
心臓サルコイドーシス
,
FDG-PET
,
治療
Keyword:
腫瘤型筋サルコイドーシス
,
大腿
,
心臓サルコイドーシス
,
FDG-PET
,
治療
pp.983-988
発行日 2021年11月1日
Published Date 2021/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206514
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要約 60歳台,女性.数か月前から右大腿内側腫脹・皮下硬結,右下肢のだるさが出現.CTで筋肉内に巨大腫瘤があり,皮下硬結,筋肉内腫瘤の生検で乾酪壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫を認めた.血清ACE活性,sIL-2R上昇と合わせてサルコイドーシスと診断した.筋サルコイドーシスの大部分は無症候性で下腿に多く,大腿部に巨大腫瘤を形成した腫瘤型筋サルコイドーシスは稀である.全身検索を施行し,造影MRIと18F-FDG PET/CTで心臓サルコイドーシスが発見された.本邦におけるサルコイドーシスの死因は心臓病変が最多だが,心サルコイドーシスの早期診断は難しい.今回,皮下・筋肉病変からサルコイドーシスと診断し,心臓病変の早期発見,早期治療につなげることができた.症候性筋サルコイドーシスは稀な疾患であるが,腫瘤を形成し皮膚科を受診しうる.サルコイドーシスの診断に至った際は全身検索を行い,心臓病変に対しては早期治療開始が重要である.
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