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増刊号特集 最近のトピックス2021 Clinical Dermatology 2021
2.皮膚疾患の病態
アトピー性皮膚炎におけるIL-33と2型自然リンパ球
Role of IL-33 and type 2 innate lymphoid cells in atopic dermatitis
今井 康友
1
Yasutomo IMAI
1
1兵庫医科大学皮膚科学
1Department of Dermatology, Hyogo College of Medicine, Nishinomiya, Japan
キーワード:
アラーミン
,
インターロイキン33
,
2型炎症
,
2型自然リンパ球
Keyword:
アラーミン
,
インターロイキン33
,
2型炎症
,
2型自然リンパ球
pp.44-47
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206328
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アトピー性皮膚炎は,2型炎症による慢性の瘙痒性湿疹を伴う疾患である.インターロイキン33は2型炎症を惹起するサイトカインであって,アトピー性皮膚炎患者の表皮ケラチノサイトで過剰発現している.われわれはケラチン14をプロモーターとして表皮特異的にインターロイキン33を過剰発現する遺伝子改変マウスを作成したところ,アトピー性皮膚炎が自然発症した.さらに,インターロイキン33によって誘導されるインターロイキン4が,2型自然リンパ球の増殖・活性化に必要なことも判明している.2型自然リンパ球はマウスモデルだけでなく,実際のアトピー性皮膚炎患者の皮膚病変部でも増加しており,種々のアレルギー疾患の治療標的として注目されている.また,IL-4やIL-33といったサイトカインを標的とする生物学的製剤が開発されている.
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