Japanese
English
症例報告
インスリン脂肪萎縮症の1例と近年の内外報告52例の検討
Insulin-induced lipoatrophy:Report of a case and review of literature in recent 52 cases
長谷川 道子
1
,
田村 敦志
1
Michiko HASEGAWA
1
,
Atsushi TAMURA
1
1伊勢崎市民病院皮膚科
1Division of Dermatology, Isesaki Municipal Hospital, Isesaki, Japan
キーワード:
インスリン脂肪萎縮症
,
インスリン脂肪異栄養症
,
限局性脂肪萎縮症
,
インスリン
Keyword:
インスリン脂肪萎縮症
,
インスリン脂肪異栄養症
,
限局性脂肪萎縮症
,
インスリン
pp.409-413
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205434
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要約 69歳,男性.初診の3年半前から2型糖尿病に対し,右大腿の同一部位に毎食前インスリンアナログ混合型製剤を皮下注していた.初診の前日に右大腿部の陥凹に気づき受診した.右大腿伸側の皮膚が帯状に陥凹し,MRIでは同部位の皮下脂肪織の著明な萎縮がみられ,インスリン脂肪萎縮症と診断した.近年,動物由来のインスリン使用がなくなり,本症は稀となった.国内外で報告されたヒトインスリン製剤とインスリンアナログ製剤による本症52例を検討したところ,1型糖尿病の女性に多く,インスリンアナログ製剤での発症がやや多かった.糖尿病患者は年々増加しているため,現在使用されているインスリン製剤でも本症が生じうることを知っておく必要がある.
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