Japanese
English
増刊号特集 最近のトピックス2018 Clinical Dermatology 2018
5.皮膚科医のための臨床トピックス
ヒアリの特徴とヒアリ刺症の治療
Characteristics of fire ants and treatment for fire ant sting
夏秋 優
1
Masaru NATSUAKI
1
1兵庫医科大学皮膚科学
1Department of Dermatology, Hyogo College of Medicine, Nishinomiya, Japan
キーワード:
ヒアリ
,
ソレノプシン
,
アナフィラキシー
Keyword:
ヒアリ
,
ソレノプシン
,
アナフィラキシー
pp.166-168
発行日 2018年4月10日
Published Date 2018/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205417
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
summary
南米原産のヒアリが2017年に国内で初めて輸入貨物内で確認された.ヒアリは尾端部に毒針を有しており,刺されるとアルカロイド毒であるソレノプシンの作用で激しい疼痛や無菌性膿疱を生じる.この症状に対してはステロイド外用薬で対応する.また,ハチ毒との類似性が指摘されている蛋白毒に対する感作が成立していれば,アレルギー反応でアナフィラキシーを生じる可能性もあり,ショック症状に対してはアドレナリンの投与を行う.ヒアリが国内に定着するのか今後の継続調査が必要であるが,ヒアリに関する正しい知識と対応が皮膚科医に要求される.また,刺すアリとしてヒアリだけでなく,国内に生息するオオハリアリにも注意が必要である.
Copyright © 2018, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.