連載 Clinical Exercise・120
Q考えられる疾患は何か?
籏持 淳
1
1獨協医科大学皮膚科学
pp.665-666
発行日 2017年8月1日
Published Date 2017/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205176
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症例
患 者:26歳,男性
主 訴:発熱,四肢遠位部の紫斑
家族歴:特記すべきことなし.
既往歴:小児喘息,花粉症
現病歴:初診の5日前,四肢に小紅斑が多発し,翌日,38.7℃の発熱をみた.翌日には,近医内科を受診し,解熱剤を処方された.初診の2日前,四肢遠位部に紫斑が出現し,徐々に拡大したため,当科を初診,入院した.
初診時現症:全身倦怠感を訴え,全身に軽度の瘙痒感があった.体温は39.2℃で体幹に米粒大までの浸潤を触れる紅斑を認め,一部融合していた.両前腕から手背にかけて(図1a),さらに両下腿から足背にかけても点状の紫斑が融合していた.足関節には,浮腫性紅斑を認めた(図1b).関節痛はなく,紫斑部に一致した疼痛,倦怠感を認めた.
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