Japanese
English
原著
Papulovesicular Light Eruption—症例報告と光生物学的検討
Papulovesicular Light Eruption
川田 暁
1
,
比留間 政太郎
1
,
成吉 加代子
1
,
野田 俊明
1
,
久木田 淳
1
Akira KAWADA
1
,
Masataro HIRUMA
1
,
Kayoko NARIYOSHI
1
,
Toshiaki NODA
1
,
Atsushi KUKITA
1
1防衛医科大学校皮膚科学教室
1Department of Dermatology, National Defense Medical College
キーワード:
papulovesicular light eruption
,
光線テスト
Keyword:
papulovesicular light eruption
,
光線テスト
pp.1001-1005
発行日 1989年9月1日
Published Date 1989/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204203
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Papulovesicular light eruption(以下PVLE)の3例を経験し,うち2例に光生物学的検討を行った.症例は,1)45歳,2)43歳,3)27歳,いずれも女性の3症例で,春から夏に露光後瘙痒性の皮疹が出現した.3例とも臨床的には,両上肢伸側,症例2と3は頸部にも,半米粒大までの小丘疹と漿液性丘疹が集簇し,強い瘙痒を伴っていた.病理組織学的には全例とも,表皮海綿状態,基底層液状変性,真皮上層の炎症性細胞浸潤を認めた.症例1と2に行った光線テストでは,2例ともUVBの最小紅斑量(以下MED)は正常範囲内で,2MEDの3日間反復照射後に臨床的・組織学的に異常反応を認めたが,PVLEの皮疹と完全には一致しなかった.2例ともUVAの1回および3日間反復照射では正常反応を示した.治療はステロイド剤の外用が著効を示し,予防にはbroad-spectrumのサンスクリーン剤が有効であった.
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