Japanese
English
原著
絶縁針電気凝固法による腋臭症および腋多汗症の治療
Electrosurgery Using Insulated Needles : Treatment of Axillary Bromhidrosis and Hyperhidrosis
小林 敏男
1
Toshio KOBAYASHI
1
1浜松美容外科・皮膚科医院
pp.1079-1083
発行日 1988年11月1日
Published Date 1988/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412204002
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筆者はこの5年間で258名の腋臭症および腋多汗症患者に対して,絶縁針を用いた電気凝固法による治療を試みた.針は2種類を用い,皮膚表面に接する基部を絶縁し,それ以下の深部を非絶縁とした.治療に当たっては,まず脱毛用絶縁針を用い腋毛を脱毛した.初回はまびき脱毛を原則とし,その後は1〜3カ月ごとに毎回生えている毛をすべて脱毛した.また,腋多汗症患者全員および臭気が特に強い腋臭症患者に対しては,長い絶縁針を用い,汗腺電気凝固法をも併用した.5回目治療後約3カ月の時点で,67名の患者にアンケートを依頼した.その結果,殆ど瘢痕形成なく腋毛は著しく減少しており,またアンケートでは,多くの患者で腋臭および腋発汗の減少が見られた.基部を絶縁した針を使用したことにより,皮膚表面は温存したまま長い通電時間,強い通電強度のもとにて十分に汗腺および毛乳頭が電気凝固破壊された結果によるものと思われる.
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