Japanese
English
原著
いわゆるBalloon Cell Nevusの1例
A Case of So-called Balloon Cell Nevus
尾立 朱実
1
,
米元 康蔵
1
,
木下 正子
1
,
海老原 善郎
2
,
外野 正巳
2
Akemi ORYU
1
,
Kozo YONEMOTO
1
,
Masako KINOSHITA
1
,
Yoshio EBIHARA
2
,
Masami HOKANO
2
1河北総合病院皮膚科
2河北総合病院病理
1Division of Dermatology, Kawakita General Hospital
2Division of Pathology, Kawakita General Hospital
pp.975-979
発行日 1988年10月1日
Published Date 1988/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203985
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
4歳,男児.生下時より肛囲右後方に黒色斑あり,徐々に隆起し切除時10×8mm大の黒色結節を示した.組織学的に,上層の帯状の複合型母斑細胞母斑に接し,真皮上層から下層に及ぶ空胞細胞の集塊を認めた.空胞細胞は,腫瘍上層辺縁部では細胞質にme—lanin顆粒を有するものもあり,またS−100蛋白染色にて空胞細胞塊全体にまだら状に陽性を呈した.電顕的検索にて,本細胞にmitochondria,basal lamina,microfilamentを認めた.空胞細胞の起源については,母斑細胞と同一と考えた.その発症過程は,時期は不明であるが,臨床的・組織学的に増殖性変化によると思われた.細胞内空胞の本態については明らかにできなかった.過去20年間の症例について併せて報告した.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.