Japanese
English
原著
Granuloma Glutaeale of the Agedの1例
A Case of Granuloma Glutaeale of the Aged
寺木 祐一
1
,
川久保 洋
1
,
小松 威彦
1
,
西川 武二
1
Yuichi TERAKI
1
,
Yo KAWAKUBO
1
,
Takehiko KOMATSU
1
,
Takeji NISHIKAWA
1
1慶應義塾大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
pp.745-747
発行日 1987年9月1日
Published Date 1987/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203741
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Granuloma glutaealeの老人発症例を報告した.患者は68歳,女性.左右鼠径部に拇指頭大および鳩卵大結節を各1個認めた.個疹は暗赤色調を呈する境界明瞭な類円形結節であり,皮表より扁平に隆起する.組織像は角質増生,表皮肥厚,著明な表皮突起の延長を認め,真皮では著明な浮腫と稠密な炎症性細胞浸潤を認めた.真菌は直接鏡検および培養にて陰性.下着の貼布試験陰性.皮疹はステロイド外用にて数週間で軽快した.本症例は従来の報告例と異なり高齢者に生じ,かつおむつ着用の既往がなく,下着等の刺激による慢性炎症が発症の一因として関与している可能性が考えられた.
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