Japanese
English
原著
熱傷瘢痕部に生じたサルコイドーシスの瘢痕浸潤
The Scar Infiltration in Sarcoidosis Occurred on Scar Lesions of Burn
格谷 敦子
1
,
北島 淳一
1
,
濱田 稔夫
1
,
出口 美智子
2
Atsuko KADOYA
1
,
Jun-ichi KITAJIMA
1
,
Toshio HAMADA
1
,
Michiko DEGUCHI
2
1大阪市立大学医学部皮膚科教室
2大阪市立大学医学部眼科教室
1Department of Dermatology, Osaka City University Medical School
2Department of Ophthalmology, Osaka City University Medical School
pp.455-458
発行日 1987年5月1日
Published Date 1987/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203666
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79歳,女性.10年前,燃えた新聞紙により生じた両下腿および両前腕の熱傷瘢痕部に,2〜3年前より赤味が増してきた.皮疹は瘢痕部に一致し,光沢のある褐赤色丘疹または局面で,やや隆起し軽度凹凸を示す.表面に鱗屑を伴う.組織学的には表皮に著変なく,真皮浅層から中層に著明な類上皮細胞の肉芽腫状細胞浸潤が認められる.乾酪壊死像は認められない.多数の異物型およびラングハンス型巨細胞が存在し,細胞内に重屈折性を示す異物が認められるものもある.抗酸菌染色陰性.67Gaシンチにて両側肺門部にRIの異常集積あり.右眼前房隅角にサルコイド結節存在.検査成績は赤沈亢進以外,特に異常は認められない,以上,熱傷瘢痕部に生じたサルコイドーシスの瘢痕浸潤の1例を報告した.
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