Japanese
English
原著
成人T細胞性白血病の1例
A Case of Adult T-Cell Leukemia (ATL)
坂 寛子
1
,
石垣 優
1
,
梅村 忠弘
2
,
福谷 久
3
,
佐竹 立成
4
Hiroko SAKA
1
,
Masaru ISHIGAKI
1
,
Tadahiro UMEMURA
2
,
Hisashi FUKUTANI
3
,
Tatsunari SATAKE
4
1名古屋掖済会病院皮膚科
2名城病院皮膚科
3名古屋掖済会病院内科
4名古屋掖済会病院病理
1Section of Dermatology, Nagoya Ekisaikai Hospital
2Section of Dermatology, Meijo Hospital
3Section of Internal Medicine, Nagoya Ekisaikai Hospital
4Section of Clinical Pathology, Nagoya Ekisaikai Hospital
pp.1133-1137
発行日 1986年12月1日
Published Date 1986/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203581
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68歳,女性.鹿児島県生まれ.咽頭真菌症を初発症状とし,後に皮疹,リンパ節腫脹を呈し,末梢血と髄液中に腫瘍細胞の出現をみたATLの1例を経験した.多剤併用化学療法を行うも抵抗性で,真菌性敗血症を併発し全経過6カ月で死亡した.本例はくすぶり型ATLが急性転化したものと考えられた,皮膚とリンパ節とに組織学的な違いがあり,皮膚組織に悪性リンパ腫の分類を当てはめるのは不適当と思われた.加療により,両組織において共に大型細胞が減少し,大型の腫瘍細胞は抗腫瘍剤に感受性を示すが,小型の細胞は抵抗性であると考えられた.
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