Japanese
English
原著
硬化性萎縮性苔癬の4例—我国の統計的事項を中心として
Four Cases of Lichen Sclerosus et Atrophicus:Its Statistical Survey in Japan
樋口 由美子
1
,
長島 典安
1
,
森嶋 隆文
1
Yumiko HIGUCHI
1
,
Noriyasu NAGASHIMA
1
,
Takafumi MORISHIMA
1
1日本大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Nihon University School of Medicine
pp.791-796
発行日 1986年9月1日
Published Date 1986/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203518
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症例1は左大腿部の35歳,女性,症例2は右下腹部の31歳,女性,症例3は右下眼瞼の6歳,女児,症例4は外陰部の77歳,女性例である.自験4例で興味あることは,白斑が本症の初期疹の一つであると考えられたこと,症例2の臨床像は一見,Pasini-Pierini型皮膚萎縮症を思わせたこと,症例3は我国の最年少例であることである.我国の本症の特微を欧米例と比較すると,1)陰部外例が多く,女性外陰例が少なく,両者の合併は極めて稀である,2)陰部外例では性差はないが,外陰部例では閉経期以降の女性に多い,3)陰部外例の好発部位は欧米例と同様に背部や項頸部である,4)小児例は極めて稀であるが,いずれも女児で陰部外例であった.
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