Japanese
English
原著
甲状腺癌に合併した粘液水腫の1例
A Case of Myxedema Associated with Thyroid Carcinoma
井上 由美子
1
,
池谷 敏彦
1
,
高間 弘道
,
玉田 康彦
Yumiko INOUE
1
,
Toshihiko IKEYA
1
,
Hiromichi TAKAMA
,
Yasuhiko TAMADA
1愛知医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Aichi Medical University
pp.327-329
発行日 1986年4月1日
Published Date 1986/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203436
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47歳,男性.初診の約7年前より頸部に腫瘤が出現し,増大傾向あるも放置していたところ,約1年前より両手に結節が多発してきた.臨床検査成績で甲状腺機能,血清生化学,免疫血清学的検査に異常所見はなかった.病理組織学的に真皮上層の著明な浮腫と膠原線維の離開,断裂像があり,同部位にムチンの沈着を認めた.頸部腫瘤の摘出標本ではpapillary-follicular combined typeのadenocarcinoma of thyroidであった.癌腫の摘出により皮疹の改善がみられたことから,この皮疹の形成に甲状腺癌が関与しているものと考えたい.
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