Japanese
English
原著
小児汎発性膿疱性乾癬の3例
Three Cases of Juvenile Generalised Pustular Psoriasis
小林 まさ子
1
,
児島 孝行
1
,
守田 英治
1
,
西牟田 敏之
2
,
中村 千里
2
Masako KOBAYASHI
1
,
Takayuki KOJIMA
1
,
Eiji MORITA
1
,
Toshiyuki NISHIMUTA
2
,
Chisato NAKAMURA
2
1千葉大学医学部皮膚科教室
2千葉大学医学部小児科教室
1Department of Dermatology, Chiba University School of Medicine
2Department of Pediatrics, Chiba University School of Medicine
pp.979-983
発行日 1982年10月1日
Published Date 1982/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202721
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生後4ヵ月,4歳6ヵ月,2ヵ月の男児に生じた汎発性膿疱性乾癬3例を報告した.
症例1および症例2は吉草酸ベタメサゾン外用中に膿疱化し,感染症をきっかけとした発熱とともに皮疹の急性増悪を繰返したのち,紅皮症状態が生じて発育の遅延を来したZumbusch typeであつた,両例ともPUVA療法施行し,外用剤を酢酸ハイドロコーチゾン軟膏に変更したところ略治となった.症例3は全身症状を欠き,annular typeの皮疹を全身に呈するのみであったが,酢酸ハイドロコーチゾン軟膏の外用とPUVA療法の併用により,すみやかに軽快した.
症例1,症例2のように強力なステロイド外用剤を長期にわたり全身に使用することは,小児における膿疱性乾癬の増悪を引起すのみならず,小児期における身体的発育遅延を来す恐れがある.さらに本症におけるステロイド外用療法からの離脱にはPUVA療法を加えることが有用であると思われた.
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