Japanese
English
原著
菌体周囲沈着物を認めたクロモミコーシスの2例
Two Cases of Chromomycosis Showing the Deposition of Eosinophilic Materials around the Sclerotic Cells
松尾 茂
1
,
奥田 長三郎
1
,
竹内 誠司
1
,
佐藤 良夫
1
,
黒川 捷
Shigeru MATSUO
1
,
Chozaburo OKUDA
1
,
Seiji TAKEUCHI
1
,
Yoshio SATO
1
,
Suguru KUROKAWA
1新潟大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Niigata University School of Medicine
pp.703-706
発行日 1984年7月1日
Published Date 1984/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203089
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クロモミコーシスにおいて菌体周囲沈着物を認めた報告はきわめて少ない.症例1は34歳,女性.約10年前に発症した背部の鱗屑を有する浸潤性紅斑.症例2は70歳,男性.数年前に発症した左臀部の痂皮状の鱗屑を伴う浸潤性紅斑.2例とも外傷の既往はなく,原因菌はFonsecaea pedrosoiであった.組織学的に真皮に多核白血球からなる微小膿瘍がみられ,そこに存在するsclerotic cellsの周囲にエオジン好性物質の沈着を認めた.この沈着物質は星芒状体と同質のものと考えられ,その形成には多核白血球が関与しているものと推測された.
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