Japanese
English
原著
耳介の潰瘍を伴ったChondrodermatitis Nodularis Chronica Helicisの1症例
A Case of Chondrodermatitis Nodularis Chronica Helicis with Ulceration
橋本 久美子
1
,
細川 倫子
1
Kumiko HASHIMOTO
1
,
Michiko HOSOKAWA
1
1東北大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Tohoku University School of Medicine
pp.639-643
発行日 1984年7月1日
Published Date 1984/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412203078
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79歳男性の両耳介に見られたchondrodermatitis nodularis chronica helicis (CNCH)と診断した症例を報告した.症例は初診3年前より冬になると両耳介に凍瘡様皮診を反復していたが,昭和58年3月,同様の皮疹が左耳介に出現し潰瘍を形成した.難治性のため,悪性腫瘍を疑い生検した結果,組織学的にCNCHと考えられる所見が得られた.なお,右耳介にも小結節が認められたが,いずれも臨床的にCNCHに典型的な自発痛を欠いていた.過去の報告例を統計的に検討すると共に,典型的有痛性小結節を欠く場合の本症の診断上の問題点について述べた.
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