Japanese
English
原著
スメアおよびスタンプ標本中に多数の菌要素を認めたSporotrichosis
Sporotrichosis with Numerous Fungal Elements in Smear and Stamp Preparations
楠 俊雄
1
,
野崎 昭
1
,
原田 誠一
1
Toshio KUSUNOKI
1
,
Akira NOZAKI
1
,
Seiichi HARADA
1
1日本医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Nippon Medical School
pp.77-80
発行日 1984年1月1日
Published Date 1984/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202977
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一般に皮膚スポロトリコーシスにおいては,組織内菌要素の検出が他の皮膚真菌症に較べて困難であるとされている.今回,我々は皮膚固定型と皮膚リンパ管型スポロトリコーシスにおいて,生検時に作製したスメアPAS染色標本とスタンプPAS染色標本中に多数の菌要素を認めた.皮膚固定型スポロトリコーシスからのスメア標本中には,多数の大小の円形胞子,buddingしている胞子,germ tubeや細長い菌糸を伸ばしている胞子,さらに巨細胞中で菌糸を伸ばしている胞子などが認められた.皮膚リンパ管型スポロトリコーシスからのスタンプ標本中には星芒体を思わせる菌要素を多数認めた.細胞診の方法を用い,比較的容易にSporothrix schenckiiの多彩な形態を観察できたので報告する.
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