原著
Alopecia Triangularis
崔 洙公
1
,
中嶋 弘
1
,
三宅 淳一
2
Shukoh SAI
1
,
Hiroshi NAKAJIMA
1
,
Junichi MIYAKE
2
1横浜市立大学医学部皮膚科教室
2横浜市立大学病院形成外科
1Departmcnt of Dermatology, Yokohama City University, School of Medicine
2Division of Plastic Surgery, Yokohama City University Hospital
pp.73-76
発行日 1984年1月1日
Published Date 1984/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202976
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Alopecia triangularisは,日本では先天性側頭部脱毛症とも呼ばれているが,未だに馴染みの薄い病名である.前頭側頭縫合線上にみられるほぼ三角形の脱毛巣であり,該部には毛髪を欠く以外に,肉眼的には何の異常も認められない.病理組織学的には,これまで外国で2例の報告がみられるだけであった.われわれは,最近本症に遭遇し,その病理組織像を検討した結果,毛嚢が索状のヒアリン物質におきかえられている像,ならびに,cystic changeをきたした毛嚢と考えられる多数の嚢胞像が認められた.これらの所見は,これまでに記載されていない新たな知見と思われるので報告する.
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