Japanese
English
原著
有棘細胞癌の発生をみた汗孔角化症の1例
Porokeratosis of Mibelli Associated with Squamous Cell Carcinoma
小松 威彦
1
,
田村 晋也
1
,
木村 俊次
1
,
加茂 紘一郎
1
Takehiko KOMATSU
1
,
Nobuya TAMURA
1
,
Shunji KIMURA
1
,
Koichiro KAMO
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
pp.447-452
発行日 1983年5月1日
Published Date 1983/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202841
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65歳，女子．20年来多発性汗孔角化症を有し，その最も大きい局面上に有棘細胞癌を併発した1例を報告した．悪性像を伴う汗孔角化症の報告は稀とされているが，自験例も含め内外合わせて42例を数える．これら症例の検討から，悪性化は，1）長期間を要すること，2）列序型のものに多いこと，3）大型の皮疹に生じ易いこと，また4）半数以上の例で腫瘍が多発していること，さらに腫瘍としては5）有棘細胞癌が最も多いが，Bowen病，基底細胞上皮腫等も認められること等の結果が得られた．
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