Japanese
English
原著
Infantile Digital Fibromatosisの1例
A Case of Infantile Digital Fibromatosis
松尾 忍
1
,
松本 光博
1
,
村田 英俊
1
,
大河原 章
1
Shinobu MATSUO
1
,
Mitsuhiro MATSUMOTO
1
,
Hidetoshi MURATA
1
,
Akira OHKAWARA
1
1旭川医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Asahikawa Medical College
pp.985-990
発行日 1982年10月1日
Published Date 1982/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202722
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6ヵ月男児の左第2趾末節背面に生じた,infantile digital fibromatosisの1例を報告した.腫瘍は生下時から出現し,初診後増大傾向がみられたため,全切除および局所皮弁形成術を行なった.現時点で術後の再発はない.
組織学的に真皮全層にわたり線維芽細胞様細胞の増殖がみられ,細胞質内に特徴的な好酸性の封入体が認められた.電顕的に観察した結果,この封入体は径約50Aの細線維からなり,この封入体と連続して細胞質内を縦走する線維束が認められ,平滑筋細胞の筋線維束にみられるようなdense bodyが認められた.また細胞周囲にbasal lainina様構造が不連続にとりかこむ像がみられた.本症例の電顕所見はmyofibroblastの特徴と一致しており,本症はmyofibroblast起源であることが示唆された.
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