Japanese
English
原著
Hidroacanthoma Simplexの1例
A Casc of Hidroacanthoma simplex
赤松 徹
1
,
守田 英治
1
,
藤田 優
1
Tohru AKAMATSU
1
,
Eiji MORITA
1
,
Masaru FUJITA
1
1千葉大学医学部皮膚科教育
1Department of Dermatology, Chiba University School of Medicine
pp.783-788
発行日 1982年8月1日
Published Date 1982/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202688
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52歳,家婦.約10年前より左腰部に無自覚性皮疹あり,徐々に拡大してきた.初診時,2.1cm×3.0cmほぼ楕円形.境界明瞭な赤褐色調扁平隆起性局面を認める.組織学的に肥厚した麦皮内に周囲正常有棘細胞と明確に境された腫瘍細胞巣が多発してみられ,基底層近くには管腔構造が存在する.さらに,これら管腔構造が真皮内へ連続性に増殖を示す部分,表皮と不連続に真内に増殖を示す部分がみられる.腫瘍細胞巣はPAS染色.succinic dehydrogenase,phosphorylase,acid phosphataseにて陽性を示す.上記管腔構造には電顕所見上2つの型がある.
本症例を典型的HSとすることはできないが,poroma腫瘍の発生病理を考える上で興味深いと考えここに報告し,若干の考えを述べた.
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