Japanese
English
原著
クロモマイコーシスと基底細胞腫の合併した1例
A Case of Chromomycosis with Basal Cell Epithelioma
今成 順子
1
,
池谷 田鶴子
1
,
種田 明生
1
,
小川 秀興
1
,
桜根 孝俊
2
Yoriko IMANARI
1
,
Tazuko IKEYA
1
,
Akio TANEDA
1
,
Hideoki OGAWA
1
,
Takatoshi SAKURANE
2
1順天堂大学医学部皮膚科学教室
2都立台東病院皮膚科
1Department of Dermatology, Juntendo University School of Medicine
2Division of Dermatology, Taito Hospital
pp.81-85
発行日 1982年1月1日
Published Date 1982/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202567
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
79歳,女性.約3年前より,右頬部に皮疹出現.初診時には,17×27mm大の潰瘍を伴う陥凹性皮疹と,その周囲に11×7mm及び3×4mm大の2コの浸潤性紅斑を認めた.陥凹性皮疹辺縁と浸潤性紅斑部からの2度の生検にてsclerotic cellを認め,培養にてFonsecaea pcdrosoiと同定した.5—FC 200mg/kg/day 20日間内服後,広範囲切除,植皮術を施行した.切除標本ではsclerotic cellは全く認められず,5—FCが奏効したものと思われた、また,陥凹性局面を呈した皮疹部に一致してbasal cell epitheliomaを認めた.本例においては,腫瘍中にクロモマイコーシスが併発していたという決定的な証拠は得られなかったが,恐らく,基底細胞腫が先に出来,その上にクロモマイコーシスが感染したものと推測した.
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.