Japanese
English
原著
環状肉芽腫にみられる肉芽腫性炎症の発生機序の組織学的解析
Histological Elucidation of Mechanisms of the Granulomatous Inflammation in Granuloma Annulare
岩月 啓氏
1
,
田上 八朗
1
,
青島 忠恕
1
,
山田 瑞穂
1
Keiji IWATSUKI
1
,
Hachiro TAGAMI
1
,
Tadahiro AOSHIMA
1
,
Mizuho YAMADA
1
1浜松医科大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Hamamatsu University School of Medicine
pp.9-15
発行日 1982年1月1日
Published Date 1982/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202554
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環状肉芽腫の炎症機序を組織学的,免疫組織学的および細胞化学的に検索した.Palisading granulomaが13例中8例に認められ,類壊死内の血管周囲に多核球浸潤を伴う例も認められた.血管壁にはIgM,またはC3の沈着が11例中8例に陽性であり,5例では基底層への沈着が見られた.非特異的エステラーゼ染色では,単球系細胞が密に類壊死を取り囲み,リンパ球は血管周囲性に浸潤していた,出来はじめ)のpalisading granulomaでは,中心部に血管様構造の見られるものもあった.本症は血管を中心として形成される可能性があり,細胞性免疫反応と同時に液性免疫反応が共存して,特有の病像を形成するものと考えられる.
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