Japanese
English
原著
Recklinghausen母斑症にみられたPachydermatoceleの1例
A Case of Pachydermatocele seen in Von Recklinghausen's Phacomatosis
船曳 雄一
1
,
宮里 肇
1
,
田嶋 公子
1
,
川村 太郎
1
,
池田 重雄
1
Yuuichi FUNABIKI
1
,
Hajime MIYASATO
1
,
Kimiko TAJIMA
1
,
Taro KAWAMURA
1
,
Shigeo IKEDA
1
1埼玉医科大学皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Saitama Medical School, Moroyama-machi
pp.633-638
発行日 1981年7月1日
Published Date 1981/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202458
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39歳の主婦Recklinghausen母斑症の,右腰部から大腿部にわたる巨大なpachy—dermatocele (PDCと略称)の1例につき臨床所見,組織学的所見及びその治療成績につき述べた.また文献例に埼玉医大症例を加えて以下の結論をえた.
1) PDCがRecklinghausen母斑症に認められる頻度は母集団によってかなり異なる.
2)本邦報告例では顔面,特に眼瞼及びその附近に好発する.
3)組織豫は,神経線維腫を基調とし,パリセード結節,色素細胞などを混ずる.
4)拡張した血管が多数存在するので,小さな腫瘍内切除は行わない方がよい.
5)手術適応は明確にした方がよい.
6)本症例のように大きいものでは,順次切除(serial excison)が得策になりうる.
7) PDCは,悪性化する場合があるため,定期的に経過を追う必要がある.
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