Japanese
English
綜説
皮膚腫瘍に対する局所化学療法(I)—ブレオマイシン軟膏の臨床を中心として
TOPICAL CHEMOTHERAPY OF SKIN TUMOR (I)
池田 重雄
1
,
川村 太郎
1
,
浜松 輝美
1
,
宮里 肇
1
,
今井 清治
1
,
関 真佐忠
1
,
中山 担子
1
,
森 喜紀
2
,
水谷 ひろみ
3
Shigeo IKEDA
1
,
Taro KAWAMURA
1
,
Terumi HAMAMATSU
1
,
Hajime MIYASATO
1
,
Seiji IMAI
1
,
Masatada SEKI
1
,
Hiroko NAKAYAMA
1
,
Nobunori MORI
2
,
Hiromi MIZUTANI
3
1埼玉医科大学皮膚科学教室
2神戸大学医学部皮膚科学教室
3代々木病院皮膚科
1Department of Dermatology, Saitama Medical School
pp.734-748
発行日 1975年9月1日
Published Date 1975/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201478
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1962年,梅沢らによりBleomycin (以下BLMと略す)がStreptomyces verticillusから分離された.1965年から市川らの臨床的研究(当時は含銅BLM)が開始され,1967年から我々もBLM研究会(会長・市川篤二)に参加して,約8年の歳月が経過した.この間BLMの臨床的適応も漸次確立されて来た感があり,1974年9月,東日本連合地方会(盛岡)で,現在の皮膚科におけるBLMのまとめの意味で「BLMの適応と評価」と題して特別講演を行なつた(表1).一方BLMの基礎的研究の進歩はめざましいものがあり,BLM発見当初の頃とはかなり異なつた立場での認識と理解が必要とされて来ている.BLMの臨床的治験,殊に筋注を中心とする全身投与法に関しては既に詳述してあるため,ここではBLM軟膏による皮膚腫瘍の局所化学療法の実際とその理論について述べ,更に最近の基礎研究の進歩について言及してみたい.
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