Japanese
English
原著
扁平苔癬様薬疹—臨床・病理組織学的検討
Lichenoid Drug Eruption: Clinicohistopathological Study
坂本 ふみ子
1
,
小川 力
1
,
佐藤 良夫
1
Fumiko SAKAMOTO
1
,
Chikara OGAWA
1
,
Yoshio SATO
1
1新潟大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Niigata University School of Medicine
pp.379-382
発行日 1981年5月1日
Published Date 1981/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412202413
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昭和43年から昭和54年までの12年間の,当科における扁平苔癬様薬疹25例と,扁平苔癬24例を臨床的,組織学的に比較検討した.扁平苔癬様薬疹は,基礎疾患をもつ高齢者に多く,かつ皮疹が広範囲に及ぶものが多かった.皮疹はより多彩であり,水疱・血疱形成例が7例みられた.また丘疹のほか,紅斑,色素沈着,皮疹の癒合性がかなりの頻度で認められた.それらの差異は,組織学的には,基底層の変性細胞や色素失調がより高率で,かつ著明な症例が多かったことと符合すると考えられた.
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