Japanese
English
原著
再燃疹に金製剤が奏効したと思われる水庖性類天庖瘡の1例
A CASE OF BULLOUS PEMPHIGOID RESPONDING TO GOLD DERIVATIVE
平井 昭男
1
,
木村 俊次
1
Akio HIRAI
1
,
Shunji KIMURA
1
1慶応義塾大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Keio University School of Medicine
pp.127-131
発行日 1978年2月1日
Published Date 1978/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201852
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要約 51歳,家婦.瘙痒感の強い浸潤性の紅斑を周囲に伴う,米粒大〜鶏卵大の緊満性水庖が顔面を除く略全身に多発したため来院した.臨床的,組織学的,および免疫学的に水疱性類天疱瘡と診断し,prednisolone(PSL)大量内服投与を開始したところ皮疹は色素沈着を残して漸次消褪した,しかしながらPSL漸減時に紅斑水疱性の皮疹が再燃したため,PSLを増量せずに,gold sodium thiomalate(シオゾール)併用したところまもなく皮疹は消褪した.このことからシオゾールが水疱性類天疱瘡の再燃に対して奏効したと考えられた.なおシオゾール中止後はPSLおよびsalicylazosulfapyridine(サラゾピリン)併用にて経過観察中であるが,現在まで皮疹の再燃を見ない.
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