Japanese
English
原著
小児サルコイドージス—苔癬様角化性皮疹を示した2例
SARCOIDOSIS OF CHILDHOOD : A STUDY OF CASES WITH SPECIAL EMPHASIS ON THE SKIN LESION
木下 正子
1,2
,
川田 陽弘
3
Masako KINOSHITA
1,2
,
Akihiro KAWADA
3
1順天堂大学医学部皮膚科学教室
2現在 帝京大学医学部皮膚科
3自治医科大学皮膚科
1Department of Dermatology, juntendo University School of Medicine
3Department of Dermatology, Jichi Medical School
pp.807-811
発行日 1977年10月1日
Published Date 1977/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201802
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小児のサルコイドージスは学童の集団X線検査によりその発見される頻度は高くなりつつあるが,学齢期以下の幼小児の本症は,比較的自覚症の少ない疾患であり,発見も困難である.しかし年少児のサ症は,諸家の報告(Jasper, Bautista及びNorthら)にみられるように,特異かつ多彩な症状を示し,進行性であり,成人の本症とはその病像が異るように思われる.即ち関節症状,皮膚所見,眼症状が殆んど必発の症状であり,肝腎及び唾液腺は殆んど侵されることなく,肺及び肺門部リンパ腺腫脹も稀である.また全身症状も少ない.我々は上記報告にほぼ該当し,生後1年未満に発病したと思われる2例を経験したので報告する.本邦における報告例はまだない.
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