Japanese
English
原著
Sjogren症候群—口唇部小唾液腺(口唇腺)生検の組織学的検討
SJOGREN'S SYNDROME : HISTOPATHOLOCICAL STUDY OF THE MINOR SALIVARY GLANDS BY LIP BIOPSY
鈴木 伸典
1
,
浜田 稔夫
1
,
金山 良春
2
Shinsuke SUZUKI
1
,
Toshio HAMADA
1
,
Yoshiharu KANAYAMA
2
1大阪市立大学医学部皮膚科学教室
2大阪市立大学医学部第1内科学教室
1Department of Dermatology, Osaka City University Medical School
21st Department of Internal Medicine, Osaka City University Medical School
pp.99-104
発行日 1977年2月1日
Published Date 1977/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201692
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SLEやPSSあるいは関節リウマチを合併し,また膠原病の合併がなくても紫斑や関節痛など多彩な臨床症状を呈したSjogren症候群の8例について,下口唇の小唾液腺すなわち口唇腺の生検を行ない組織学的検索を施行した.その結果,特徴的組織所見は,腺組織特に小葉内に巣状のリンパ球浸潤とそれに伴なう腺房の破壊消失および小葉間導管周囲の稠密なリンパ球の浸潤とである.大唾液腺の腫脹を生じた例に強い変化が見られ,1例にepimyoepithelial islands様の所見を認めた.他疾患の2,3のものについても対照として口唇腺生検を行つたが,Sjogren症候群にみられる所見を呈するものはなかつた.したがつて口唇腺生検は,大唾液腺生検のような危険も少なく,大唾液腺の生検像と同質の所見を呈することより,Sjogren症候群における診断的意義の大きいことを強調した.
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