Japanese
English
薬剤
尋常性白斑のFluocinonide外用療法—二重盲検法による評価
FLUOCINONIDE TREATMENT OF VITILIGO VULGARIS : DOUBLE-BLIND STUDY
清寺 真
1
,
加藤 泰三
1
,
飯島 進
2
,
長尾 貞紀
2
,
久木田 淳
3
,
伊藤 裕喜
3,4
,
浜田 稔夫
5
,
三島 豊
6,7
,
松中 成浩
6
,
高折 修二
8
1東北大学医学部皮膚科学教室
2福島県立医科大学皮膚科学教室
3東京大学医学部皮膚科学教室
4現日本専売公社東京病院皮層科
5大阪市立大学医学部皮膚科学教室
6和歌山県立医科大学皮膚科学教室
7現神戸大学医学部皮膚科学教室
8京都大学医学部薬理学教室
2Departments of Dermatology Fukushima Medical College, University School of Medicine
7Departments of Kobe University School of Medicine
pp.735-746
発行日 1976年9月1日
Published Date 1976/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201638
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尋常性白斑に対する治療については,色素細胞内のメラニン生成能の回復を目的としたミラチロシン療法,本症における血清亜鉛の低下,血清鉄結合能の低下,血清銅に対する血清オキシターゼ値の異常2等にもとづく,鉄・銅イオントフォレーゼ療法3)などの他,点状皮膚移植法4),Thiersch植皮法5),クロールプロマジン療法6)など多くの療法が提唱されたが,今日広く用いられているのはナイル河デルタ地域に野生する草(ammi majus Linn)の種子および根より抽出分離された8—methoxy—psoralen, 8—isoamylene oxypsoralenを主成分とするpsoralen療法であるが,これに抵抗する症例も数多くみられる.またその光毒作用(phototoxic reaction)によるsun burn等の皮膚障害,正常皮膚の色素沈着,胃腸障害等の副作用もみられ,病巣を治癒させることはいまだ容易でない.
尋常性白斑における色素細胞メラニン生成能の欠落は,色素細胞内におけるゴルジ器官のpremelanosome膜形成能の欠如により発生するがその原因はいまだ明らかでない.
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