Japanese
English
原著
青森県を中心とするTrichophyton verrucosumによる皮膚白癬症例
CLINICAL OBSERVATION OF TRICHOPHYTON VERRUCOSUM INFECTIONS MAINLY IN AOMORI PREFECTURE
境 繁雄
1
,
亀田 忠孝
1
,
帷子 康雄
1
,
福士 堯
2
Shigeo SAKAI
1
,
Tadataka KAMEDA
1
,
Yasuo KATABIRA
1
,
Gyo FUKUSHI
2
1弘前大学医学部皮膚科教室
2青森県立中央病院皮膚科
1Department of Dermatology, Hirosaki University School of Medicine
2Department of Dermatology, Aomori Prefectural Central Hospital
pp.27-32
発行日 1976年1月1日
Published Date 1976/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201539
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1971年より現在までに青森県を中心にT.verrucosumによる皮膚白癬を15例観察した.年齢は10〜61歳男10,女5人.発病月は6月の1例を除き,12〜4月.病型として頑癬型13例,集籏性毛嚢炎型2例,白癬性毛瘡型,ケルスス禿瘡型各1例(延数)であつた.直接鏡検で分節胞子型菌要素が多く,毛に対しては毛外性大胞子菌型寄生を示した.培養上,顕微鏡的形態は数珠状に連なる大小不同の分節胞子と介在性,末端性厚膜胞子が著明で,棍棒状大分生子もみられた,臨床像の特徴は炎症症状強く,中心治癒傾向少なく,毛,毛包を侵す傾向があり,既報告例と一致する.1例を除き,飼育中の牛に皮膚病巣を認めた.肉用和牛が主で,家族内感染,牛から犬を介し人に感染したと思われた例もあつた.
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