Japanese
English
原著
5-Bromouracil Deoxyriboside(BUDR)および5-Fluorouracilによる中毒疹型薬疹
TOXICODERMA FOLLOWING SYSTEMIC ADMINISTRATIONS OF 5-BROMOURACIL DEOXYRIBOSIDE (BUDR) AND 5-FLUOROURACIL
東 順子
1
,
須貝 哲郎
1
Junko HIGASHI
1
,
Tetsuro SUGAI
1
1大阪回生病院皮膚科
1Department of Dermatology, Osaka Kaisei Hospital
pp.965-969
発行日 1975年11月1日
Published Date 1975/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201511
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右上顎癌の治療にBUDR-antimetabolites-continuous intra-arterial infusion radiation therapy(BAR療法),すなわち放射線増感剤である5-bromo−2'-deoxyuridine(BUDR),5-FU持続動注,Co療法開始約2週後より,スティブンス・ジョンソン症候群を生じた64歳,女の症例を報告した.組織学的には,表皮基底層の液化変性,Civatte小体の出現を主とし,表皮型多形紅斑の像に一致した.誘発テストによりBUDR,5-FUともに陽性で,再現された皮疹は,両者とも同じものであつた.両薬剤は,化学構造上非常に類似している.すなわち両薬剤はpyrimidine誘導体であり,ともにuracil環を有し,5の位置にBUDRはBr,5-FUはFのハロゲンと結合している.このことから本症例は同時に両薬剤が使用されてはいたが,交叉反応によるものと考えられる.
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