Japanese
English
原著
皮膚カンジダ症—最近の傾向
CUTANEOUS CANDIDIASIS:IT'S RECENT TENDENCY
境 繁雄
1
,
帷子 康雄
1
,
矢口 宏
Shigeo SAKAI
1
,
Yasuo KATABIRA
1
,
Hiroshi YAGUCHI
1弘前大学皮膚科教室
1Department of Dermatology, Hirosaki University School of Medicine
pp.733-740
発行日 1974年11月1日
Published Date 1974/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201357
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皮膚カンジダ症は最近急激な増加がみられる.その主なものは乳児カンジダ症成人の股部のカンジダ症,外陰部カンジダ症などで,乳児のみならず成人のカンジダ症も増加している.比較的珍らしい病型も多くなり,汗疹様ないし播種状型,顔面のカンジダ症なども観察された.乳児カンジダ症の増加要因として,これまであげられているもののほかに排便後,母親が清拭を怠つていることも原因と思われる.外陰部カンジダ症の増加の一因として夫婦間の感染が重視されるが,これを証明することは必ずしも容易でなく,夫婦一緒に治療するものの少ないのが現状である.また,通常非病原性とされているG.albicans以外の菌種も種々の条件下で病原性を発揮し,これによる発症も増加傾向にあるのではないかと思われる.
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