Japanese
English
特集 皮膚疾患の電子顕微鏡像
Glomus tumorの電顕的所見
ELECTRON MICROSCOPIC FINDINGS OF GLOMUS TUMOR
石橋 康正
1
,
池田 重雄
1
,
川村 太郎
1
Yasumasa ISHIBASHI
1
,
Shigeo IKEDA
1
,
Taro KAWAMURA
1
1東京大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Tokyo University School of Medicine
pp.431-440
発行日 1967年3月20日
Published Date 1967/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200136
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I.緒言
四肢末梢部に発生する有痛性小腫瘍の存在については,古くから知られていた。Greig1)によればすでにHippocratesおよびGalenの書にもこれと思われる記載があるという。それらはCheselden2)以来painful subcutaneous tubercle3),Angios-arkom4),Perithelioma subunguale5),Endotheli-oma vasculare6),等種々の名称のもとに報告されて来たが,その本体や由来についての鋭い考察はなされなかつた。
1924年Masson7)は正常指端の動静脈吻合部の特殊構造を組織学的に検索し,この構造が爪下に発生する有痛性小腫瘍のそれと極めて類似している点に着目し,この腫瘍を動静脈吻合部に由来するものとしてtumeur glomiqueと呼んだ。
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