連載 Clinical Exercise・86
Q考えられる疾患は何か?
椛沢 未佳子
1
1亀田総合病院皮膚科
pp.845-846
発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200002
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症例
患 者:78歳,男性
主 訴:発熱,全身の多発結節,全身のリンパ節腫脹
既往歴:40歳頃より高血圧
家族歴:特記すべきことなし.
現病歴:初診の9か月前,背部に掻痒を伴う拇指頭大までの淡紅色斑が出現し全身に拡大した.紅斑は一部辺縁に粟粒大の小膿疱が連圏状に配列するものもみられた.某医でプレドニゾロンを内服し一時軽快したが,20mg以下に減量すると症状が再燃することを繰り返していた.初診2か月前より腰部に結節が出現し顔面・背部に拡大し,38℃を超える発熱を連日認めるようになった.
現 症:顔面・四肢・体幹に孤立性で小豆大から鶉卵大までの浸潤を伴う隆起性の暗赤色結節が多発していた(図1a,b).結節の多くは表面平滑であったが,一部中央が壊死し厚い痂皮を付着するものもみられた.
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