マイオピニオン
皮膚科における他科との連携
飯塚 一
1
Hajime IIZUKA
1
1廣仁会札幌乾癬研究所
pp.848-849
発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412200003
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自分は,旭川医科大学で,28年間,皮膚科の教授を務め,この春,退任した.地方の大学の場合,研修医が,他大学から参入することは,比較的まれであり,したがって,28年も教授をやっていると,例えば外来で,他科からの紹介患者について医師同士でやりとりをする場合,相手の大部分が自分の教え子という状況になる.そんななかで,他科に所属する彼らから,自分は測り知れないほど多くのことを学んだ.
周知のように,皮疹は誰にでも見えるはずのものであるが,見れども見えずということは,永久に変わらぬ真理である.これは,臨床の現場で体験させるのが,一番,説得力があり,ポリクリで具体例を見せながら教えていくと,結果的に学生は,皮疹に隠された驚くべき量の情報を実感し,専門としての皮膚科に対して,それなりの敬意を払って卒業していく.その結果,彼らは,医師になった後も,皮疹について相談してくるのである.
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