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増刊号特集 最近のトピックス2014 Clinical Dermatology 2014
3.新しい検査法と診断法
膠原病の病型・予後判定に有用な新しい特異的自己抗体検査
Systemic sclerosis- or myositis-specific autoantibodies that are useful for subgrouping patients and predicting prognosis
濱口 儒人
1
,
竹原 和彦
1
Yasuhito HAMAGUCHI
1
,
Kazuhiko TAKEHARA
1
1金沢大学医薬保健研究域医学系皮膚科学
1Department of Dermatology, Faculty of Medicine, Institute of Medical, Pharmaceutical and Health Sciences, Kanazawa University
キーワード:
自己抗体
,
全身性強皮症
,
皮膚筋炎
,
免疫沈降法
,
ELISA
Keyword:
自己抗体
,
全身性強皮症
,
皮膚筋炎
,
免疫沈降法
,
ELISA
pp.58-61
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103971
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要約 全身性強皮症や皮膚筋炎では複数の疾患特異的自己抗体が検出され,それぞれの自己抗体は特有の臨床像と結びついている.全身性強皮症でみられる自己抗体として,抗セントロメア抗体,抗トポイソメラーゼI抗体,抗RNAポリメラーゼ抗体,抗Th/To抗体,抗U3RNP抗体,抗Ku抗体,抗hUBF抗体,抗セントリオール抗体などがある.一方,皮膚筋炎では,近年,筋症状は乏しいものの急速進行型間質性肺炎を合併する抗MDA5(抗CADM-140)抗体,悪性腫瘍と小児皮膚筋炎と相関する抗TIF1抗体が同定された.さらに,これまでは報告数が少なく臨床症状が明らかでなかった自己抗体(抗NXP-2抗体や抗SAE抗体)についても,その臨床的特徴が明らかになりつつある.しかし,これらの自己抗体の同定には手技の煩雑な免疫沈降法を要するものが多く,ELISA法が利用できる自己抗体は限られる.簡便に測定できる測定法の開発が望まれる.
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