Japanese
English
症例報告
巨大皮角を形成した脂漏性角化症の1例
A case of seborrheic keratosis with giant cutaneous horn
宇山 美樹
1,2
,
岩渕 千雅子
1
,
石河 晃
2
Miki UYAMA
1,2
,
Chikako IWABUCHI
1
,
Akira ISHIKO
2
1日産厚生会玉川病院皮膚科
2東邦大学医療センター大森病院皮膚科
1Division of Dermatology, Nissan Tamagawa Hospital, Tokyo, Japan
2Department of Dermatology, Toho University Omori Medical, Tokyo, Japan
キーワード:
巨大皮角
,
脂漏性角化症
Keyword:
巨大皮角
,
脂漏性角化症
pp.1063-1066
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103837
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要約 86歳,女性.1年前から左頰部に常色の硬い結節が出現した.自覚症状はなく,半年前から急激に拡大した.初診時,左頰部に基部径1cm,高さ19cmのバナナ状に彎曲した灰黒~黄色調を呈する皮角を認めた.病理組織像では,皮角基部では表皮の外方性増殖と偽角質囊腫と有棘細胞の著明な増生を認めた.異型細胞はなかった.先端部は角質の著明な増生のみを認めた.以上から角質増生型脂漏性角化症による皮角と診断した.高さ3cm以上の巨大皮角のうち,19cmもの巨大皮角を形成した脂漏性角化症は本邦では今までに報告がなく今回報告した.自験例では病理組織像では悪性所見は認めなかったが,巨大皮角では悪性腫瘍が高率に生じるとの報告があり,早期外科切除や悪性所見の否定が重要である.
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