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特集 最近のトピックス2012 Clinical Dermatology 2012
5.皮膚科医のための臨床トピックス
最近の性感染症の動向
Current trend of sexually transmitted infections in Japan
松尾 光馬
1
,
尾上 智彦
2
,
伊東 秀記
1
,
中川 秀己
1
Koma MATSUO
1
,
Tomohiko ONOE
2
,
Hideki ITO
1
,
Hidemi NAKAGAWA
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座
2葛飾医療センター
1Department of Dermatology,The Jikei University School of Medicine,Tokyo,Japan
2Department of Dermatology,Katsushika Medical Center,Tokyo,Japan
キーワード:
HIV感染症
,
MSM
,
無症候
,
咽頭感染
Keyword:
HIV感染症
,
MSM
,
無症候
,
咽頭感染
pp.155-157
発行日 2012年4月10日
Published Date 2012/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103270
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要約 本邦における最近の性感染症の動向として顕著かつ大きな問題はhuman immunodeficiency virus(HIV)感染症の増加である.ほかにこのような傾向を示す先進国はなく,その原因の多くは男性の同性間性的接触MSM(men who have sex with men)による.今のところ女性のCSW(commercial sex worker)は感染拡大因子とはなっておらず,女性の感染者の多くは,外国籍,バイセクシャルの男性との性交によるものである.淋菌,クラミジアにおいては,過去10年と比べると男女とも報告数の減少がみられるものの,無症候に咽頭感染を起こし,感染源となっていることがクローズアップされている.また,女性におけるsexually transmitted infections(STI)の低年齢化や,保健所でのSTI検査件数の減少もあり,小・中学校での早期からの性教育,また教育者へのさらなる啓発が必要と思われる.
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