Japanese
English
症例報告
Churg-Strauss症候群の1例
A case of Churg-Strauss syndrome
石田 修一
1
,
日野 頼真
1
,
千葉 由幸
1
,
堀内 義仁
1
,
能登 俊
2
,
竹迫 直樹
2
Syuichi ISHIDA
1
,
Yorinao HINO
1
,
Yoshiyuki CHIBA
1
,
Yoshihito HORIUCHI
1
,
Satoshi NOTO
2
,
Naoki TAKEZAKO
2
1国立病院機構災害医療センター皮膚科
2国立病院機構災害医療センター血液内科
1Department of Dermatology,National Hospital Organization Disaster Medical Center,Tachikawa,Japan
2Department of Hematology,National Hospital Organization Disaster Medical Center,Tachikawa,Japan
キーワード:
Churg-Strauss症候群
,
ロイコトリエン受容体拮抗薬
,
気管支喘息
Keyword:
Churg-Strauss症候群
,
ロイコトリエン受容体拮抗薬
,
気管支喘息
pp.391-395
発行日 2011年5月1日
Published Date 2011/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102941
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要約 65歳,男性.2008年9月に気管支喘息を発症し,ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)などで治療されていた.2009年3月初旬から発熱,前額部の紅斑,手指の感覚障害,末梢血好酸球増多を認めた.2009年3月下旬に当科受診し,病歴,現症および各種検査結果よりChurg-Strauss症候群(Churg-Strauss syndrome:CSS)と診断した.ステロイド内服により発熱,皮疹,好酸球増多はいずれも軽快した.CSSは気管支喘息の先行や好酸球増多などの特徴を有する症例に血管炎を認める全身性疾患である.診断基準には病理組織所見も含まれており,早期診断と治療によってCSSの重症化や後遺症を予防するためにも,皮膚科医の果たす役割は大きい.CSSの病因は不明であるが,気管支喘息治療に用いられるLTRAの内服やステロイドの減量などが関与している可能性も指摘されており,これらの薬剤使用歴のある症例では特に注意が必要である.
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