Japanese
English
今月の症例
Churg-Strauss症候群の1例
A case of Churg-Strauss syndrome
金沢 博龍
1
,
有川 順子
1
,
大野 祐樹
1
,
岡部 省吾
1
,
金子 健彦
1
,
党 雅子
2
,
佐野 靖之
2
Hirotatsu KANAZAWA
1
,
Junko ARIKAWA
1
,
Yuki OHNO
1
,
Seigo OKABE
1
,
Takehiko KANEKO
1
,
Masako TOU
2
,
Yasuyuki SANO
2
1同愛記念病院皮膚科
2同愛記念病院アレルギー呼吸器科
1Depertment of Dermatology,Fraternity Memorial Hospital
2Depertment of Allergy and Respiratory Disease,Fraternity Memorial Hospital
キーワード:
Churg-Strauss症候群
Keyword:
Churg-Strauss症候群
pp.804-806
発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100791
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72歳,女性.55歳時から気管支喘息を認め,64歳時から当院アレルギー呼吸器科に通院し,気管支拡張剤の使用にて良好にコントロールされていた.10日前から出現した両下肢の倦怠感,両側内顆の紫斑,足関節の腫脹,疼痛,足底,足背の感覚鈍麻を主訴に当科を紹介受診した.血中好酸球数(29,068/mm3),IgE(959.4IU/ml)が上昇し,リウマチ因子,MPO-ANCAはいずれも陽性.紫斑の病理組織像では真皮全層にわたってリンパ球と多数の好酸球を混じた炎症細胞浸潤と,小血管のフィブリノイド変性を認めた.上記よりChurg-Strauss症候群と診断,プレドニゾロン60mg/日にていずれの症状も軽快した.経過中に一過性の消化管出血を認めたが,組織学的には非特異的所見であった.プレドニゾロンは漸減し,10mg/日にて諸症状に再燃を認めなかった.本症は診断基準の主要臨床検査の3項目すべてを満たし,典型的な症例と考えられた.
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